マンション投資の正しい知識
中高年層−エリートとノンエリート『労働力調査』によれば、40〜64歳の虫局年層は95年には日本の男性雇用者の44%を占めている。
この人びとは前項の若年層とは異なり、能力主義管理の展開のなかで、すでに昇格・昇進の順調な「精鋭」エリート層と、それらに遅れをとったノンエリート層にわかれている。
能力主義の受容の仕方も、両者のあいだで微妙に違うはずである。
前者の範囲は、調査の回答者の範囲といくらかずれてはいるけれども、その見解はその調査結果とほぼ同じとみてよい。
現代日本の労働者のなかでは彼らがもっとも能力主義の哲学に帰依している階層であろう。
管理者の場合が典型的であるが、彼らはがんばってきたからこそここまで来たという自負をもち、その能力と業績に対する人事考課の公平性を信頼している。
好まれる表現は「上司は見るところは見てるよ」である。
この人びとはまた、トップに近づくにつれて企業目標を内面化してゆくのであって、従業員の選別をふくむ経営施策の必要性についてもおおむね理解を示す。
その理解に立てば、高度にフレキシブルな働き方への適応力とそれを支える〈生活態度としての能力〉の要請も合理的であり、それに異を唱えるのは「企業人として甘い」ということになる。
そんな甘さをもつ人がそれなりの冷遇を受けるのは、エリート層からみれば「悪平等」よりも公平なのである。
一方、平社員や「係長どまり」のノンエリート中高年層は、能力主義の哲学をさほど内面化することはないにせよ、総じてそれに従っている。
そうなるにはさまざまに錯綜した心性のルートがある。
あえて分析的に説明すれば次のようになるだろう。
第1に、エリート層が職場世論を牽引する関係がある。
職場懇談会やその他さまざまの非公式の会合の場で、管理者は「当社を取りまくきびしい状勢」からはじめて、「今回この能力主義的な措置をとるのやむなきに至った事情」をつとめて何気ない口調で説明するだろう。
すると管理者に近い「精鋭」社員がすぐに賛成する。
競争のある組織ではオピニオンリーダーはつねに競争の勝者である。
管理者を代表とする「精鋭」たち、つまり競争の勝者たちが主張するその措置に、能力主義管理の強化に不安を感じるノンエリートたちがあえて反対することなど実際上できはしない。
こうして説明は職場の合意を得たことになるわけである。
より個人的な、たとえば自己申告の面接などの際にも、同じような実質的な力関係が働くように思われる。
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